原油価格が持つ為替レートへの影響力

外貨売却や外貨購入をするのであれば、原油価格も調べておく必要があるかと思いますが、過去には為替レートと原油価格の関係が殊更注目を集めた時期がありました。第四次中東戦争を契機に起こった第一次オイルショックと、イランにおけるイスラム革命を契機として発生した第二次オイルショックの時です。

日本は原油の大半を輸入で賄っており、全輸入に占める原油の割合がとても高いため輸入額が増えたことにより貿易収支が悪化しました。そして、大きな円安へとつながっていったのです。以降、原油価格の動向に関して言うと、原油価格が上昇すれば円安、下降すれば円高という流れが出来上がっているようです。

言い換えると、原油価格の上昇が起これば原油の輸入依存度が高い国の通貨が売られ、産油国や輸入依存度が低い国の通貨は買われる傾向があるということです。主要通貨の中では北海油田を持つイギリスのポンド、戦略的に原油の輸入額は大きいものの産油国であるアメリカのドルは買われる側にあります。対して、原油輸入依存度の高い日本の円やドイツのマルクは売られる側にあります。

しかし、原油価格の安定や原油の備蓄が進んだことにより、為替レートの変動に与える影響はそれほどないようです。とはいえ、日本の原油に対する輸入依存度は依然として高い水準にあります。そのため、何かの拍子に原油価格が著しく上昇してしまったら、円の為替レートに少なからず影響をあたえることが予想されます。