金が持つ役割

金はかつての金本位制の時代から、1970年ごろまでの間、通貨の価値を支えるうえで主要な役割を担っていました。それ以降は、金の価値は他の商品と同様に、市場の需要によって決められるものとなっていきました。しかし、今もなお金を依然価値保存手段として重要なものととらえている人も多いようです。特に中近東など、政治が不安定な地域に住む人々にとっては、万が一の時のための「避難通貨」として金を購入する人が少なくないそうです。

つまり、有事の際に自分の資産を完全な通貨()に移すということです。金価格が為替レートにどのような影響を与えているのかというと、有事の外貨購入に関連して危機が起きた時はドル高・金価格高という状況が生まれます。一方、平時やインフレ率の低いときには、避難通貨という点での金の役割や、インフレをヘッジする役割が少なくなるため金を売って通貨を買うという人が増えることになるでしょう。通貨買いの中にはドルも含まれるため、こうしたときは「金価格安・ドル高」という現象が起きると思います。

ちなみに金の産出国としては南アフリカ共和国が有名です。他にもロシアやアメリカ、カナダでも比較的多く金が産出されているようです。一方、日本ではこれらの国の10分の1程度の産出量しかありません。

金の価格は、産金国の供給量によって変動することがありますので、為替レートと金価格の関係も実際には一様なものとならない場合も考えられます。